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交流会と見学会　
ロクマル（60代）世代のガールズトーク付き

交流会と見学会レポート

食で繋がる人の輪を広げたい！そんな思いから生まれた『みんなのキッチン交流会』。

食の活動を広げたい人、食を通したコミュニティ作りに関心がある人、食の話題に興味津々の人なら、どなたでも参加できる気軽な交流会です。

第１回目はロクマル（60代）世代の方たちが中心に集まり、おいしい紅茶とお菓子をいただきながら和やかな雰囲気の中での開催となりました。

トーク１　これからは、仕事でもボランティアでもない働き方！

最初に、みんなのキッチン・マドンナ調理チームの山本さんと内田さんにお話を伺いました。結成して1年が過ぎたマドンナ調理チームですが、ほとんどの方が飲食店で働いた経験がなく、家族の食事しか作った事がなかったそうです。

マドンナのトーク山本さんは、ＴＶで地方の主婦が地元の野菜を使ったランチを始めたというのを見て、自分でもやってみたいと考えていたところにマドンナ調理チーム募集の案内を見つけ参加。
内田さんは長年のパート勤めを定年で辞め、何をしようか考えていたところ「料理の好きな人集合」のキャッチコピーが目にとまり、マドンナ調理チームへの参加を決めたそうです。

一度に大勢の食事を調理するため、日常では考えられないアクシデントもありましたが、社員食堂の店長さんも務めた事のあるリーダーを中心に、みんなで困難を乗り越えてきたそうです。
何よりも楽しいのは、ランチ前日の下ごしらえの時間。料理が好きな主婦同士の集まりなので、話題はつきないとのことでした。

「ランチ当日は、調理だけでなく、笑顔での接客を心がけなければいけません。わかっていても、顔がひきつる思いです」と苦笑するおふたり。当初のアンケートでは、「手際が悪い」と手厳しい回答もチラホラありましたが、徐々に「長く続けてください」「開催を毎週に増やしてください」などの声が多くなり、大いに励みになっていますと、最後は笑顔で話してくださいました。

トーク２　60代からの可能性を見つけて

武田さんのトーク次は、シフォンケーキの店「さくらんぼ」オーナー武田雪江さんにお話を伺いました。
武田さんは60歳を前にご主人が病気で倒れ、生活のためにシフォンケーキのお店をオープンさせました。
開店資金として銀行から1000万円を借りたため後には引けない状態の中、「おいしいものを作っていると、みんなが買ってくれる」と信じて、何度も試行錯誤を繰り返し、他のお店では真似のできないふんわりとした食感のシフォンケーキを完成させました。
「資格も技術も必要じゃない。一番大切なのは、やる気」という力強い言葉、「主人の病気は辛い出来事だったけれど、自分の可能性を見つける事ができました」という逆境をチャンスに変えるポジティブな考え方は、ロクマル世代を大きく元気づけていたようです。

交流会

トークの後は、ゲストの方も交えて交流会が行われました。
武田さんからは「さくらんぼ」のシフォンケーキ、みんなのキッチン・マドンナ調理チームからは、しょうがの甘酢漬けの差し入れがありました。

さすが食に関心のある参加者のみなさん。
ひとり一個のシフォンケーキを、それぞれ違う味のシフォンケーキを持ってきて人数分にわけ、すべての味の味見をしていました。
武田さんがテーブルに来ると次々に質問が飛び出します。苦労の末、考え出したレシピを惜しげもなく教え、「同じレシピでも、絶対に私と同じようには焼けないんです」と微笑む武田さん。
昔食べて感動した味をベースに、オリジナリティのあるシフォンケーキを完成させた武田さんの話を聞いて、ロクマル世代の作る料理には、ロクマル世代の食の歴史も織り込まれているのだと感じました。